(12)デス・オブ・ザ・ニンジャ

“9 DEATHS OF THE NINJA”/“NINE DEATHS OF THE NINJA”
/“デス・オブ・ザ・ニンジャ”
1985年 USA:Cannon Films

監督・脚本 Emmett Alston
製作 Ashok Amritraj
製作総指揮 Robert L.Friedman Vijay Amritraj Sidney Balkin
武術指導 Sho Kosugi
音楽 Cecile Colayco
撮影 Roy H.Wagner
出演 Brent Huff
   Sho Kosugi
   Emilia Lesniax
   Regina Richardson
   Vijay Amritraj
   Lisa Friedman
   Blackie Dammett
   Kane Kosugi
   Shane Kosugi

(武田)
 マレーシアを舞台に麻薬組織相手に戦う秘密部隊。ニンジャは、ショー・コスギが昔、忍者だった頃の回想シーンとラストの戦いで脈絡もなく登場するシーンのみ。全く忍者の必然性無し。しかしなんだ、オープニングのニンジャとダンスの組合せを考えた奴っ!おまえは天才だぁ!
 至って平凡なアクションで、上のスタッフを見てもわかる通り、ニンジャマニアの(もしくは売るためだけに忍者を出した)制作陣による家族映画といった感じ。まったく面白くはありません。下手な香港ニンジャものには当然勝ってるけど。ただし、ニンジャ映画好きの私としては、ショー・コスギ演じる“カルい”ニンジャ像が、神秘・影といったイメージの強かった従来のニンジャ映画からのスタイルの変化を感じさせてくれるので興味深い作品ではあります。眠いストーリー展開ですが、敵も個性に富み、とびきりの美人が出て来るし(見ればわかる!ヒロインじゃないけど)、ショー・コスギの二人の息子も出て来るとあって、“よくできた他人の家族フィルム”を見てる気分に浸れます。
 ショー・コスギ主演とは銘打ってあるものの、やはり白人男性が同格のパートナーとして付き(事実上彼が主役)、ヒロインと結ばれるのも結局彼です。ショーかわいそ。白人マーケットで東洋人の主演はやはりまずいらしい。この後、ジャン・クロード・バンダムとの共演でブラック・イーグルという大作に出るわけです。
 で、妙に気になるのがエクスプロイテーションの影。レズの黒人戦士(おおフォクシー!)、無意味な裸(ぽろり!)、小人3戦士などなど。・・・確実にニンジャが浸透しつつありますな。

(不死川)退屈だった。ショー・コスギが冒頭で裸踊りしているのが良かった。また、この作品では明るい三枚目的キャラ(アメばかりなめているとか)を目指していたのが新趣向だった。ニンジャは申し訳程度。△

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