甲賀遠征記(3)

 1.入り口まで
 2.忍者道具の数々
 3.最近できた忍者村とか
 4.ハリソンフォードと志茂田景樹
 5.忍者写真館・私の人形はよい人形
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最近できた忍者村とか

曰く、

  • どんでん返し
    • 「敵から逃げるときに、こっからくるっと扉を回して入るわけです。そしたら敵は本能的に後を追おうとして同じ側から入ろうとするんですね。でも回転する軸が中央からちょっとずらしてあって、同じ側には回らない。そうして少々の時間稼ぎができるわけです。まあ最近できた忍者村とかはそんなこと知らずにくるくる回る扉になってますが本来はこういうものなんです。」
  • 忍者道具
    • 「まきびし、鎧、水蜘蛛・・・絵をみてもらうと皆さんの知ってる水蜘蛛とは違いますね。いくら忍者でも履いて水の上を歩くなんてできないわけです。このように跨って下半身は水中で下駄で水をかいて静かに進むんですね。最近できた忍者村とかは両足に履いて進んでいくようなことをやってますが、本来はこういうものなんです。」

     と、対抗心丸だし。やはり本物のプライドってやつか。

 実際知らなかったんだが、ここは甲賀武士53家のトップ、望月出雲守の17世紀末に建てられた家らしい。今でこそ開けた土地だが当時は鬱蒼とした森の中、しかも通常の家屋に見せかけて立ててある。いやあ、実に本物っぽくて良い。本物なんだが。

 他にも心憎い仕掛けが満載だ。

  • 敵を捕らえるための井戸

     
    落ちて登れず困ってる敵を棒とかでつんつんしながら楽しんでいたに違いない
  • からくり窓
    紙状のもので開ける擬似窓。簡単に蹴破れそうだ。
  • 中二階・三階

     敵を捕らえ、しかも自分は脱出できる。暗闇で外せる枠などで自分は有利に。

 ここまで来ると、「こんな仕掛けを考えるとは忍者って頭良かったんだなあ」とか思う前に「こんなことばっかり考えてるような奴らとは付き合いたくないなあ」と思えてくるのが不思議である。

 それにしてもこの狭い空間に良くこれだけ趣向を凝らしたもんだ。日本で唯一残っている本物の忍術屋敷という売り文句に名前負けしていない。ニンジャのベースとなった忍者の実際を知っておくのも良いことであるよ。

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